味噌の料理法といえば第一に味噌汁。
味噌汁を飲まない日本人はいないでしょう。
味噌は昔から日本人の食生活に欠かせないもので、
台所にあることが当たり前の存在でした。
でも味噌の役割は味噌汁だけじゃないのです。
まるで万能調味料のように
さまざまな料理に味噌は役立ちます。
しかも栄養満点。
日本人の体には味噌の栄養が不可欠だと言う
学識者さえいます。
身近すぎてあまり意識しなかった味噌の、
大事な役割についてひも解いてみましょう。
日本人にはご飯と味噌汁が最適の食事
現代の日本では生活習慣病が蔓延していますね。
食生活の欧米化が原因と言われています。
「ご飯と味噌汁、+おかず」という食生活の頃
には生活習慣病の話は聞かれなかったのです。
昔には見られなかった欧米型の肥満体型の人が
増えていることからも、
食生活が昔とは大きく変わったことがわかります。
じつは、
日本人の遺伝子型は欧米人のそれとは異なります。
日本人の遺伝子型は肉食に適応していないのです。
日本人に限らず東アジアの人々の遺伝子型は、
飢餓に対する耐性を備えたもので、 (゜д゜;)
過剰な栄養には弱いという性質を持っています。
ですので過食すると肥満になりやすく、
軽度の肥満でも糖尿病や心臓病になりやすい
のです。
たしかに
それほど太っていないのに糖尿病だという人は
結構いますね。
そのような生活習慣病を防ぐためには、
日本人の体に合った食事が一番です。
とはいっても
肉食を全く否定するわけではありません。
肉の栄養素も必要ですから。
「ご飯と味噌汁」という食事の基本、
栄養学的に最高の組み合わせを基本として、
様々な食品を上手に取り入れていくのが
良いそうです。
なぜ味噌汁が最高なのか、
味噌の驚くべき栄養については下記で
↓
味噌の栄養と健康効果に驚き!
味噌は主原料が大豆。
大豆には良質の植物性たんぱく質が多く
含まれています。
でも味噌になるとそれ以上の栄養素が生成される
のです。
ひとつの食品にこれほど多くの栄養を含むものは
ほかにない、というすぐれた食品の味噌。
主成分は → 水分、炭水化物、たんぱく質、脂質、灰分など。
そして
必須アミノ酸9種類がすべて含まれているほか、
ビタミン類→B1・B2・B6・B12・E・K・・葉酸
ナイアシン・パントテン酸・ピオチン
無機質→ナトリウム・カリウム・カルシウム
・マグネシウム・リン・鉄・亜鉛・銅
・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデン
一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、食物繊維
などが含まれていて、
まさに栄養の宝庫!
そして
味噌の驚くべき健康効果を見てください。
↓
●毎日みそ汁を飲んでいると癌になりにくい。
国立がんセンター研究所の調査によると、
みそ汁を飲む頻度の高い人ほど胃がんによる
死亡率が低いことがわかった。
乳がんの発生とみそ汁の摂取量の関連を調査した
結果、一日3杯飲む人の方が乳がん発生率が
低いことがわかった。
味噌の成分のゲニステインという物質に、
腫瘍の血管新生を抑える効果があり、
それにより腫瘍の増殖を抑制することがわかった。
●味噌には高血圧・脳卒中・心臓疾患を予防する
働きがある。
食品総合研究所の実験によれば、大豆たんぱくと
みその成分中に、高血圧防止ペプチドがあること
が発見され、血圧を下げる効果が証明された。
また、味噌には血中コレステロールの上昇を
抑える効果があるということで、
過去において日本人の心臓病が少なかった
理由のひとつと言われる。
●味噌は糖尿病を予防する働きがある。
みその褐色色素メラノイジンは、食後の血糖値の
上昇を抑える働きがあることが明らかになった。
また、膵臓機能を促進し、血糖値を下げる
インスリンの分泌を活発にすることが予測される。
●みそ汁は骨粗しょう症を予防する。
最近若い人にも増えている骨粗しょう症。
最大の予防法は、カルシウムの多い食品を
継続的に摂取すること。
みそ汁には、味噌そのものに含まれるカルシウム
だけでなく、ダシを取る煮干しやけずり節、
みそ汁の具となる豆腐やわかめ、野菜類にも
カルシウムが多く含まれる。
●味噌には放射能防御能力がある。
長崎の被爆医師が、自分と職員及び患者が
原爆症を発症しなかった理由として、
「玄米とみそ汁」を取り上げた。
広島大医科学研究所の動物実験によれば、
味噌には放射線から体を守る働きがあるとのこと。
●味噌には美肌効果がある。
研究によれば味噌の抽出物は、角層でセラミドを
合成する酵素を活性化させる。
これにより味噌は肌の保湿やきめを改善する
効果のあることがわかった。
●みそ汁で塩分取り過ぎにはならない。
毎日みそ汁を、しかも一日3杯も飲んだら、
塩分取りすぎではと心配になりますよね?
でもみそ汁1杯の塩分摂取量は、1.2g~1.5g前後で
他の食品の1回の摂取量と比べて多くはありません。
また、同じ食塩量でも、みその塩分は30%の
減塩効果があり、食塩そのものよりも、
みそから摂取する塩分のほうが血圧の上昇を
抑えられることがわかっています。
心配な人は、みそ汁を作るときに具をたっぷり
入れるなどの工夫をすれば、汁の量を減らすこと
ができ、塩分の摂取量も少なくなりますよね。
味噌の種類
味噌の始まりは弥生時代にまでさかのぼります。
現代の味噌の形に近づくのは奈良時代から。
明治時代に醸造時間が短縮されるようになって、
日本全国に醸造法が普及したそうです。
味噌は主材料の違いによる分類と、
色の違いによる分類がなされます。
よく知られているのは色の違い。
赤味噌と白味噌は誰にもわかりますが、
熟成期間の長さや温度の違い等によって
色が変わるそうです。
赤味噌は塩分濃度が高く塩辛く、熟成期間が長い
のでコクがあります。
代表的なのは津軽味噌、仙台味噌など。
白味噌は短期間熟成で塩分濃度が低く、
麹の糖分により甘みがあります。
代表的なのは信州味噌、西京味噌など。
また、主材料による分類はこうです。
↓
米みそ ; 大豆と米を発酵・熟成させたもの。
麦みそ ; 大豆と大麦またははだか麦を発酵・
熟成させたもの。
豆みそ ; 大豆を発酵・熟成させたもの。
調合みそ ; 上記の各みその混合及びその他のみそ。
一般的な味噌はほとんど米味噌です。
味噌は万能調味料
味噌を使った料理といえばみそ汁が代表ですが、
調味料としての味噌の利用法は多岐にわたります。
みそ漬け、みそ和え、みそ煮、みそ炒め、みそ焼き・・
味噌はスパイスのように魚や肉などの臭みを消す効果もあるので、
日本料理はもちろんのこと、洋風、中華風、
様々な料理に使われています。
味噌はどんな食材にも合うのです。
また味噌には、塩辛味、甘味、うま味、酸味、
苦味の五味があるそうです。
それらがほどよく調和して独特の香りを作り、
食欲をそそる味わいになるのです。
味噌はまさに万能調味料として
私たちの食生活に欠かせないものです。
あなたは味噌を使ったどんな料理が好きですか?
もちろん筆頭のみそ汁以外で。
私はシンプルな味噌おにぎりや味噌おでん、味噌ラーメンが好きです。
(*^o^*)
料理の具体例はクックパッドでごらんくださいね。
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